消ゴムうるめのバリアーぶろぐ (By saku)

一国の姫であるが、現在は身分を隠し、ハラハラどきどき!大坂へ留学中

さようなら 思い出

く、、、くるしい
毒をもられたか?!
と思ったが違う。
これぞ失恋の痛み、
全身打撲傷だ!!!(<●><●>)



「この告白を君に」
http://d.hatena.ne.jp/a_happy_ending/20180217/1518846570



前の日記のとおり、
最後の勇気を振り絞り
12年間のこの恋心と
対峙した結果なのだ。



しかし、なぜだろう。
傷つかなくて済むように
選択肢を残してきたのは
過去の話であったはず。



今度ばかりは
玉砕作戦であったし
決着をつけるために
立ち上がったのに、
いま全身打撲という
ヒドイ目に遭っただけで
身体のどこも斬れていない。
失恋とは、一刀両断の
斬り口は鮮やかさを競う
演舞であるはず・・・。



その人は、
武士の情けのつもりなのか。
優しいことがいかに
残酷なのかを知らないのだ。
そうでなければ
干支が1周しても
想い続けるなんて
漫画みたいなことになろうか。
懲り懲りになりながら
2周目に飛び乗ってどうする。



その人にはその人の
美学があるのだ。
天才肌であるし、
2面性が激しい多重人格、
AB型のとおりだと言うと
反感を買うだろうが
その人はたしかに
その傾向が激しい。
外ヅラはストイックで明るい。
本当は人一倍甘えたがりで
頑張り屋であるのは
1年以上交際しておったから
知っているが人には見せない。



私が今もいかに
想うのかという事を
言葉を尽くして伝えた。
それはとても長文だ。
言葉を省略すると
意味を取り違えられ
思わぬ転がり方をする確率が
ぐんと上がってしまうはず。
とにかく有りの侭に
脚色のない気持ちを、
それさえ伝われば
結果がどうなっても
後悔なく片付くと
考えての告白であった。



すると、どうだ。
返信がないぞ。
1日目、2日目、3日目、
とうとう一週間だ。
返信がない。来る気配もない。



返答の義理くらいは
あるはずと思い
読んでくれたのか
いま何を考えているのか
それが聞きたいだけだと
強引ながら返答を求める
メールを送った。



すると例の通り、
「忙しかったから」
と枕言葉つきで
翌日には返信がきた。
「読んだには読んでたよ」
という。



そして、返答を求める中で
いま考えている気持ち
というものを率直に返してきた。



「今は仕事が楽しい
早く結婚して家庭を持ち
すぐに仕事に復帰したい」
なるほど、これは・・・。
恋患いの自分にはショックで
卒倒するレベルの
無邪気な言葉たちが
たかがメールだが
直接言われる以上の
リアリティと客観性をもって
胸にグサグサ突き刺さる。
私の抱き続けた
10うん年の大恋愛も
もはやこれまで。
ところが、辛辣な言葉だけで
告白に対する答えに
決め手が出ない。



瀕死で布団に突っ伏した
哀れな状態を隠し、
メールゆえ自分の姿が
見えてないのをいいことに
足で立っている振りして
もう一度、核心に触れる。
好きだ。私が隣に行くのはダメか?と。



すると返信がきた。
メールを開くのに
何時間か かかった。
我、切腹せり介錯をば頼む、
という覚悟で開くと、
要するに、
「私はあなたが
思うような人ではないよ」
「10年で変わってる」
ということが書いてあった。
まだ義務教育だったから
変わっているのは
当たり前の事だと思いつつ
もう後には引かない。



失うものはないという気で
告白したのだ。
どう変わろうとも好きだ!
そのためなら何でもする!
と、食い下がって耐える。
率直な言葉が被弾しすぎて
ダメージの限度を越えているが
心頭滅却、火も又涼し・・・。



なぜ結婚とさらに
仕事復帰のこと、
先の先まで計画があるのに
ここで私の告白で
心が揺れているのか
相手の心がわからないのだが、
10年間期待を捨てずにきて
天皇の退位目前、
平成も終わろうと
しているのか?
それはもう最後にしないと
いけないんだ。
逃がすわけにはいかない。



そして来た。
「よくわからない」
「今あなたと関係を持つ気にはなれない」
「何でもするって具体的になに?」
「当時ストーカーみたいで
 怖かった思い出がある」



10年間もはんすうして
夢に見ていた人の声、
これは知ってる口調。
そう、ちょっと、いや
本気で怒っている声。



言うに事欠いて
ストーカーみたいとは
偉い言われ方だと私は思った。
私が変わったのではなく
その人が変わったことで
見え方がそうなったのだ。
直後にどっかの異性と
仲良く登下校している
姿を見かけたとき、
のどの奥に苦いものが
こみ上げたあの感覚、
それを出さずに飲み込んで
ずっと小骨が取れないまま
今ものど奥にある感覚も
その人は知りもしない・・・。



私には初めての失恋であったし
本気であったがゆえ
恋の終わりに衝突はある。
作用があって
反作用があるように
相互に痛いのであるが
それを一方的にやられたという
言われ方は内心
腹が立ちつつも飲み込み、
そして、
攻めのカードがなくなった。
ほとんどプロポーズに
近い告白までして
私の降参だ・・・。



怖がらせたのは事実であるから
思い出至上主義の私には
とにかく謝ることしかできない。
謝って謝って、
そして敗北宣言をした。
でも悔いはない。
大立ち回り成功、
満足げというニュアンスで
最後まで気を遣った。
しかしおどけること、
半笑いで物を言うことだけは
絶対にしないと心に決めていた。
緩んだ顔でこんな告白、
冗談じゃない。
これが惚れた側の宿命・・・。



それが過去はない未来主義の
その人の逆鱗に触れるのだろうか。
「今の私を知らないのに
中途半端な気持ちで
好きだとか言わないで」
「10年経っても
君は性格も人間性
全然変わってない」
「チャンスが欲しければ
思い出の中の
私じゃなく今の私と
向き合ってください」



言われたい放題だ。
決して中途半端な
気持ちなどではない。
だが、事実
中途半端に見られている?
10年を経て
変わらぬ人間もいない。
だが、事実
変わっていないように
見られている?
言われたまま
額面どおり受け止めるのは
恋愛では御法度であり
愚かなことであるが、
「チャンスが欲しければ!」
とは随分上から目線である。
それが言う今の自分という
ものなのだろうか。



すでに覚悟の上での告白。
過去の自分との
決別の告白であったから
私は情熱的なことを
消化し終わった言葉で
冷静に綴っていた。
その人は逆だ。
なぜかいつもと逆になってる。



常に冷静なその人に
感情的な自分で立ち向かって
わからなくなった10年だった。
しかし、今は逆だ。
熱くなっているその人を見ると
自分の熱を奪われて
冷静になっていく。



勝手に別の異性へ移ろいで
勝手に怖がって
勝手に「重い」と言い放ち
勝手に忘れて、、、
勝手に戻ってきて
勝手に招待して
勝手に泊まりに来て
でも勝手に来る手紙は
読むには読んでも返さない。



こちらが真剣そのものでも
向き合ってくれないのは
いつも向こうだったはず。



今の自分と向き合えと言うのに
年賀状や季節の便りすら
一度も返してこない相手に
どうやって向き合うのか。
向き合う方法を知っているのは
それがストーカーだろう。
などと冷静に思慮分別しつつ
とても怒っているような
その人を見ていると
今までまったく見えなかった
その人の感情が、気持ちが、
うっすら見えた気がした。
ずっと霧中にあった
本心がそこにあるような。
本気で何か言ってくれることが
この10年間はなかったので
懐かしい気持ちになった。



これほど真正面から伝えれば
怒らせてはしまったが
心の奥まで気持ちが
届いたのだろう。
それが私の目標だった。
切れ味悪いが一応完遂だ。



しかし、悲しい。
どうしようもない。
とても重い過去を
あの人は背負っている。
独りで抱えてしまうから
詳細を何度も
聞いたわけではない。
まだ年端もいかない頃
付き合った人と別れると
相手がのちに不登校になり、
挙げ句は自殺未遂をしたと。
主な原因が失恋とは
もちろん聞いていない。
どうなったのかも知らない。
ただ、子供の胸では
受け止めきれない
悲しみがあったはずで、
無知な私にも励まし方が
思い浮かばなかった。
それを思うと
私はがんじがらめになる。
現に命について
軽々しく口に出しては
語れなくなった。

トラウマと呼べるかもしれない。
「やめて重い」と吐き捨てられても
「そっちが軽い」とは
口が裂けても言い返せない。
そしてハッキリ振らないのは
嫌なことを思いだすから?
それとも脈があるから?
まったく見分けが付かない。
悩んでも答えは出ないのに
また想像して悩んでいる。



好意があまりない異性でも
美しい人に想われたり
好かれ慕われるのは
悪い気しないものだという
常識なんて、関係ないと思う。
人に想われることが
ただただ怖いことなのだと
短絡してしまえば
軽い付き合いしか
できなくなるかも知れない。
時間が解決する以外に
ないのだろうか。
あの人は誰かに
本心を捕まえてほしくて
ああして怯えているのかもしれない。
だいぶ昔のことだから
もう忘れていてくれると
いいのだけれど。



恋に熱くなりすぎたら
後悔するだけとは、
言い得て妙だ。
何もわからなくなるから。
冷静だと大切な人の
表情もよく見える。
それがこの恋の収穫。



今まで
「私に向き合わないで」
と言いたげだった人が
「今の私と向き合え」
に変わった。
そんなことを言われるとは。
全身打撲で斬られていない。
真剣を振ってもらえず
模造刀でボコボコに
されただけ。
もちろん残酷だ。
吹っ切る望みをまた断たれたのだ。
振られた経験がないのか?
痛いのも苦しいのも
後者のほうである。



本当に身勝手な人だ。
私も、あの人も。



ボロボロになった今の私。
そして反作用。



「思い出を思い出にして」
あの人がそう言うとおり
そうやってこの先を見つめたら
また新しいことが始まるって、
言われたままそんなこと
期待しちゃまずいんだろうけど。



ずっと動かなかった天秤の針が
諦めたその最後の一瞬だけ
釣り合ったようにみえた。













































































































































































































































































































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